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"パンセ"、ランチベリー、チャイコフスキー"くるみ割り人形"

2016.09.04 - チャイコフスキー

ma



パスカルの「パンセ」をナナメ読み。


「彼らは考える。もし、あの地位を得ることができたなら、そのあとは喜んで休息を取ることにしよう、と。彼らは知らないのだ、自分の欲望がどれほど貪婪な性質を持っているかを。」


休息を求める、というのは嘘ではないけれども、ほんとうは、むしろ、仕事の興奮を欲している。
日曜日の夕方は憂鬱だという。クールダウンし過ぎてしまう。それは、裏を返せば、仕事にこそ自分のアイデンティティを求めているということじゃないだろうか。
その悩みは、土日に出勤すれば解決する。

でも、そうはならないけどね。







ランチベリー指揮フィルハーモニア管弦楽団の演奏で、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」全曲を聴く(1981年、ロンドン、アビイ・ロード・スタジオでの録音)。


ランチベリーは、メトロポリタン・バレエと英国王立バレエを長年こなした叩き上げの指揮者である。そんな彼がロンドンのオーケストラを振ったチャイコフスキーが、悪かろうはずがない。

テンポは全体を通して中庸。ダイナミックは強く、各楽器を思う存分に鳴らせて、とても躍動感のある音楽を作り上げている。

この演奏で面白いのは、2幕のディヴィルティスマンのなかに「Gigue」を挿入していること。これは初めて聴く曲、ランチベリーがオーケストレーションしている。原曲はチャイコフスキーがなんらかの形で遺したのか。
1分足らずの小品でありながら、深く印象に残る。

昨夜に聴いた「トリスタン」でも感じたが、フィルハーモニア管はやはりうまい。オーボエ、ファゴット、クラリネット、フルートの個人技の高さ、弦楽器の質感のよさ、金管楽器のパワフルさ、どのパートをみても隙がなく、バランスがとれている。
いつかは、こんなオーケストラで、舞台を観てみたいもの。深く感銘を受けるに違いない。

女声合唱:アンブロシアン・シンガーズ
 











ma
 
屋根の上のパーティ。








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