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クリーンのシューベルト「ピアノ・ソナタ第11番」

2007.03.03 - シューベルト
クリーン

シューベルト「ピアノ・ソナタ第5,11,21」 ワルター・クリーン

休みの日に歩くことが多く、ふと万歩計を使ってみようと思いついた。どうせ無意味に歩くならばなにかネタにしたいではないか。ネットで調べてみると、100円から5000円くらいのものまでまちまちある。
どうせ正確な数字は必要ないのだから安いのでいいかなということで、散歩がてらに近くのダイソーへ立ち寄り、210円にて購入。
早速つけて自宅まで歩いたら、大体25分歩いて3650歩であった。話によれば10000歩で300キロカロリーの消費だということなので、これだと100キロカロリーくらいということになるのか。マクドナルドのチーズハンバーガーが1個で約300キロカロリーらしいので、それはちょうど10000歩ということになる。
とはいえ、歩いている最中にいろいろな刺激があって必ずしも計算どおりにはならないのでしょうねえ。たとえば歩いている途中できれいなお姉ちゃんが通り過ぎて、そのドキドキでカロリー消費が瞬間沸騰したりすることもなくはないだろう。逆に、オヤジ狩りにあったりすればこれもまた相当なカロリー消費が見込めるだろう。
まあ、しばらくはこれで遊べそう。


さて、シューベルト。
彼のピアノソナタはドイチュ番号と調性で呼ばれることが多いのだが、
私は100を超える数字とカタカナに弱く(!?)、いやゆる番号で読んだほうがわかりやすい。
なので、あまり知らない曲を輸入盤で買ったときなどは本やサイトで調べて番号におきなおすのがいつものならわしである。

この11番(D625,ヘ短調)には、緩徐楽章がない。アレグロ-スケルツォ-アレグロの3楽章で構成される。冒頭からシューマンのピアノ音楽に通じるような幻想味が濃く、第1楽章から魅せられた。
乱暴に言ってしまえば、シューマンのピアノ曲は割合都会的であるけれども、シューベルトのそれは、天気の良い日に小川のせせらぎを聴きながら白日夢をみている自分の心があっちの世界に行ってしまうような儚さがあるように感じる。
第2楽章の最初のテーマは田園的で朴訥な世界であるけれど、時折顔を出す高音域のパッセージに、浮世とかけはなれた飛翔感を感じとることができ、これがステキに厭世的なのだ。
終楽章では苦悩に覆われた世界のスキマに、ほんの少しばかりの刹那的な歓喜を垣間見ることができ、そこにエクスタシーがある。
ところが、この曲を聴き終わった後に知ったのだが、実はこの曲は未完成であるらしい。1818年から1819年にかけて作られた3曲のソナタ(D613,625,655)はいずれも完成まぢかまでこぎつけたのにも関わらず、なんらかの理由でもって未完に終わっている。それはシューベルトが満足のいくものではないので見切りをつけたという説があるが定かではない。
それにしてもすばらしい曲。録音もすこぶる良好で、こういう音楽を奏でるワルター・クリーンは、第1級のシューベルト弾きだと思う。
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