毎年のことながら、昔の音源が多くて恐縮です。。
■ストラヴィンスキーの「春の祭典」 バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィル
水際立った名演奏。重厚感と切れ味を併せ持ったハルサイ。古いが録音もいい。
■シューベルトのピアノ・ソナタ21番 ヴィルヘルム・ケンプ
2楽章はこの演奏の白眉。第2主題は、シューベルトが作ったメロディーのなかで最も崇高なもののひとつであると思う。ケンプのピアノから霊気が漂う。
■ラヴェルのピアノ協奏曲ト長調 グリモー、ジンマン指揮ボルチモア交響楽団
この曲を今まで苦手だったが、この演奏で聴くと文句なしに素晴らしい。遅まきながら開眼。
■ベートーヴェンの弦楽四重奏曲15番 東京クァルテット
東京SQの仕上げはとても丁寧。ひとつひとつの音を慈しむように弾いている。合奏はキッチリしていることに加え、各パートがほろほろとほぐれていて見通しがいい。
■ラフマニノフのピアノ協奏曲3番 ユジャ・ワン、ドゥダメル指揮ベネズエラ・シモン・ボリバル交響楽団
この曲の好きな演奏は、今までホロヴィッツ/オーマンディ、アシュケナージ/オーマンディ、コラール/プラッソン、次点はアルゲリッチ。ホロヴィッツは別格だから不動。なので今の気分だと、このワン盤は2位、あるいは3位に入る。
■マーラーの交響曲9番 シノーポリ指揮フィルハーモニア管弦楽団
この演奏の特徴は、細部が明確に聴きとれるところ。いままでいくつもの9番を聴いてきたが、初めて聴くような音がワラワラと出てくる。じつに楽しい。
■ブラームスの「ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ」 ゲルバー
ニュアンスがじつにデリケート。各変奏での表情の移り変わりを、繊細に描き分けている。一音たりともないがしろにしていない。しかも、勢いもいい。
■ヴェルディの「仮面舞踏会」 ショルティ指揮ローマ聖チェチーリア国立音楽院管弦楽団・合唱団
オケは絶好調だし、ニルソンがやはり圧巻。このうえなく力強くドラマティック。ベルゴンティの繊細な歌唱、シミオナートの深い色香ある佇まいも素晴らしい。
■チャイコフスキー「くるみ割り人形」全曲 ボニング指揮ナショナル・フィル
まさかこれほどの演奏とは思わなかった。随所に渡って、こちらの想像力を上回る。ボニングの指揮に奥行きを感じるし、オーケストラの状態が非常にいい。
■ブラームスのピアノ・ソナタ3番 カッチェン
知性が強い。楽譜のすみずみまで目を通したうえで、熟考したことが窺える。考え抜かれた演奏。テクニックは目覚ましい。
来年もまた、いい音楽をたくさん聴きたいものですね。
よいお年をお迎えください。
2014年のベスト102013年のベスト102012年のベスト102010年のベスト102009年のベスト102007年のベスト10 海へ。
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