カッチェンのピアノ、ルイ・ド・フロマン指揮ルクセンブルク放送管弦楽団の演奏で、ブラームスのピアノ協奏曲2番を聴きました(1964年3月25日、ルクセンブルクでのライヴ録音)。
カッチェンのピアノは、セッションにしてもライヴにしても、いつも大樹のような安定感があります。
音は温かみを纏いつつ透明で、ずっしりと厚い。
高速ボートのように推進力が強く、ダイナミックの振り幅は大きい。
この曲は彼にとって自家薬籠中と言えるかもしれない。だから全然引っかかるところは見当たらず、音楽に身を委ねることができます。
そういう意味ではオケはまぁ普通にしていればいいということになるけれど、ここでのフロマンの指揮は精緻で完成度が高いと思います。
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