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文京区の花、マゼール、"死と変容"

2013.04.20 - R・シュトラウス
 
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R.シュトラウス:管弦楽作品集 マゼール指揮 ニューヨーク・フィル




ツツジは、文京区の区花。
子供のころは蜜をよく吸っていた。
いまもそういう風景をたまに見かける。微笑ましい。


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大事な人の好きな色。


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マゼールの指揮でR・シュトラウスの「死と変容」を聴く。

私の知る限り、マゼールはこの曲をクリーヴランド管、バイエルン放送響、そしてこのニューヨーク・フィルとで3回録音を行っている。このニューヨーク盤はつぎはぎだろうけど、一応ライヴ。

録音の鮮烈なところと、ホールの適度なデッド感が、音響の透明度を高めている。
バイエルンはともかく、クリーヴランド管はわりと乾いた音を出すオケだが、録音の加減のせいか、意外にしっとりとしている。このニューヨーク盤のほうがスッキリとした味わいがあるようだ。
ハープの伴奏に乗って、オーボエとフルート、ヴァイオリン・ソロが奏でるあたりはいままでに聴いたことがないほどに明快。実際にホールの客席に座って、目の前で演奏しているような生々しさがある。

主部に入るとブラスが炸裂するわけだが、ここはなかなか強烈。ニューヨーク・フィルのトロンボーン、チューバの威力が爆発している。ドスのきいた音色を醸し出していて、気持ちのいい鳴りっぷりだ。

全体を通して、ニューヨーク・フィルというややひんやりとした楽器を、マゼールが手慣れた指揮で抜群にうまくドライヴしているといった印象。明るい陽の光に晒されたR・シュトラウスである。



2005年9-10月、ニューヨーク、エイヴリー・フィッシャー・ホールでのライヴ録音。















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Comment

無題 - Yuniko

ポンコツスクーター様、こんにちは。
マゼールの「死と変容」の記事だったので、「バイエルンの?」と思ったのですが、ニューヨーク・フィルとのライヴでしたか。記事にあるクリーヴランドとバイエルン放送響とのものは聴きましたが、これは未聴でした。>明るい陽の光に晒されたR・シュトラウス
マゼールの「死と変容」はクリーヴランドとのものもバイエルンとのものも、同様の印象です。明晰な「死と変容」ですが、それが曲調に合っているかというと・・・ちょっと微妙という感じです。マゼールのシュトラウスなら「ドン・ファン」や「英雄の生涯」の方が好印象です。
今ではすっかり忘れ去られていますが、80年代初めにウィーン・フィルと録音した「ツァラトゥストラ&マクベス」が名演でした。でもこの「マクベス」はたしかまだCD化されていないはずです。

ちょうど先週の土曜日、マゼール&ミュンヘン・フィルの来日公演「ベートーヴェン・マチネ」(サントリーホール)を聴きました。2010年大晦日のベートーヴェン振るマラソンのような凄絶な演奏ではなかったですが、やはり名演を聴かせてくれました^^
終演後、ロビーに設けられたCD売り場に客が押し寄せ、「マゼールのベートーヴェンはCD出てないんですか?」「アンコールのエグモントだけでもないんですか?」と問い合わせが殺到し、売り場の兄ちゃん(HMVの店員らしい)が困惑していました。
3月末にバイエルン放送響時代に行ったシューベルト交響曲チクルスのライヴCDが発売されました。あまり期待しないで買ったのですが、これが名演でした^^
2013.04.21 Sun 16:45 [ Edit ]

マゼールのR・シュトラウス - 管理人:芳野達司

Yunikoさん、こんにちは。
マゼールとニューヨークのコンビによるシュトラウスはこのたび初めて聴きました。録音のさじ加減もあるせいか、とても明るい、さわやかな演奏に仕上がっています。
マゼールのシュトラウス、「ドン・ファン」や「英雄の生涯」もいいですね。ドンファンはこのニューヨーク盤にも含まれています。英雄はクリーヴランドとの演奏が好きですね。
ウィーン・フィルと録音した「ツァラトゥストラ&マクベス」はDGでしたか。聴いた記憶がおるのですが、細部が思い出せない。。

マゼール&ミュンヘン・フィルの来日公演、いかれましたか!
名演でしたか、うらやましい。
CD売り場に客が押し寄せるなんてスゴイですね。実演の熱狂ぶりが伝わります。
行きたかったなあ!

バイエルンとのシューベルト、気になりますね。彼のシューベルトはウイーンとの「未完成」しか聴いたことがありません。
2013.04.21 18:45

無題 - アソー

こんばんわ。
マゼールのR.シュトラウス、中学生の頃CBSソニーから出ていた交響詩3部作のLPが印象に残っています。マゼールはムラヴィンスキー程ではありませんがデフォルメの効いた流線形の音楽作りをする印象の指揮者で、このLPは特にそんな印象を強く感じました。女性の背中が木と同化したイラストのLPジャケットや諸井誠氏の解説文共々懐かしいです。
以前金子健司氏がマゼールの音楽を末端肥大症と評していましたが、あの「カチッ」とした音楽作りをどう捉えるかでマゼールは好き嫌いが別れると思います。私も以前はわざとらしさを感じていましたが、最近は面白いと感じる様になり、70〜80年代の演奏を漁って聴いています。
死と変容は以前は長すぎると感じており、ドン・ファンやティルの方が好きでしたが、15年程前にアマオケの実演で聴いて以来好きになりました。
いい演奏だと最後は感動的ですよね。
2013.04.22 Mon 21:21 [ Edit ]

マゼールの70年代 - 管理人:芳野達司

アソーさん、こんにちは。

マゼールのLPとは、クリーヴランドとの「ドンファン」、「ティル」、「死と変容」ですね。当時は私も中学生で、そのLPは図書館で借りて聴いていました。女性の背中が木と同化したイラストのLPジャケット、懐かしいですね。その頃のクリーヴランドとのシュトラウスは、あと「英雄の生涯」があったと思いますが、あれもジャケットが印象的です。
あの「カチッ」とした音楽作りは当時とても好きで、いまでも気に入っています。
マゼールは60年代までと、クリーヴランド時代と、それ以降とで芸風が徐々に変わってきていると思われるのですが、私はクリーヴランド時代のものがとくに気に入っています。
死と変容は、いい演奏だと最後は、確かに感動的ですね。このニューヨーク盤もなかなかです。
2013.04.27 10:36
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