レーゼルのピアノ、ケンペ指揮シュターツカペレ・ドレスデンの演奏で、R・シュトラウスの「パンアテネの行列」を聴きました(1976年1月、ドレスデン、ルカ教会での録音)。
この曲は左手のピアノのための交響的練習曲という位置づけです。最初それを知らないで聴いたら、例によって普通に両手のための曲だと感じていました。
旋律がまるでラフマニノフのようにこってりと甘いため、そのあたりシュトラウスの初期の作品なのかなと思いきや、作品番号は74で作曲年代は1926年頃とある。老境にさしかかる頃ですね。でも、コミカルな味付けもふんだんにあって、気軽に聴ける音楽です。
レーゼルのピアノは、相変わらず硬筆の楷書書き。そのなかから淡い情感が立ちのぼっていて、素敵なピアノです。
ケンペのドレスデンは弦楽器を中心に、しっとりとした厚い音色をおしみなく響かせています。
パースのビッグムーン。
PR