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ウゴルスキ、ブラームス"ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ"

2018.02.04 - ブラームス

ma



ウゴルスキのピアノで、ブラームスの「ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ」を聴きました(1995年6月、ベルリン、イエス・キリスト教会での録音)。


この世で最も好きな曲のひとつ。
モーツァルトの弦楽五重奏3番、ベートーヴェンの弦楽四重奏15番、ピアノ・ソナタ31番、シューベルトの「美しい水車小屋の娘」、ピアノ三重奏曲2番、ベルリオーズ「ファウストの劫罰」、ワーグナー「トリスタン」、チャイコフスキーの「眠りの森の美女」、マーラーの交響曲8番。あとナニかな? そのあたりと並んで。

この演奏はタイムでみると遅い。いつも聴いているカッチェン盤は26分42秒、ケンプ盤は24分28秒、レーゼル盤は25分48秒。
対して、これは30分31秒。いままでこの曲をわりと多く聴いてきましたが、30分超えは初めてです。

ただ、実際に聴くと、さほど遅さを感じません。トーンが明るいので、ことさら重くはならない。この響きの明瞭さがウゴルスキの持ち味なのでしょう。
強弱の按配はすっきりと胸に沁み入るし、フーガの技巧はひとつひとつ音が立っているから、広がりがあります。穏やかな熱狂が(矛盾しますが)、ここにあります。

ただ推進力はこのテンポのせいか、いささか停滞しているかな。でも、いい演奏です。






ma
 
パースのビッグムーン。















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Comment

美的なブラームス - yoshimi

こんにちは。

ウゴルスキのブラームスは、弱音の階層がとても多くて、特に柔らかい響きのニュアンスが多彩ですね。
フォルテになるとシンフォニックで、強弱と緩急のコントラストも鮮やかですから、表情の彫が深いです。
憂いを帯びたブラームスという感じですが、それほどウェットでもないところがいいです。

ウゴルスキーのテンポ感覚は独特なものがありますが、同じくスローなアファナシエフとは印象が違って、精緻な音のタペストリーみたいな美的な演奏だと思いました。
2018.02.04 Sun 20:15 URL [ Edit ]

yoshimiさん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

録音の加減もあってか、とても明るい色彩のブラームスです。
「精緻な音のタペストリー」なるほど、言いえて妙です!
並行して3番のソナタも聴いていますが、スタイルは統一されているように感じました。
ウゴルスキの生演奏を、しみじみ聴いてみたいと思います。
2018.02.04 21:08
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