ラ・フォル・ジュルネ、最終日にふたつの公演に足を運びました(2019年5月5日、東京国際フォーラム、Cホール・B7ホール)。
ガーシュイン「パリのアメリカ人」
ミヨー「ニューヨークのフランス人」
アレクサンドル・スラドコフスキー指揮
タタルスタン交響楽団
タタルスタンは旧ソ連時代に自治共和国として創設され、現在はロシア連邦地域管轄区分の共和国だそう。こういう地域を知ることもLFJの面白さのひとつ。
このオケも初めて聴きましたが技量は高い。在京のオケと同じくらいかな。それに加えて響きが柔らかく、しなやかな音楽を形づくっていたように感じました。
特にガーシュインはよかった。CDではたいてい飽きるこの曲が、最後まで面白く聴くことができました。
ミヨーは途中でウトウト。
モーツァルト「後宮からの誘拐」
ベルモンテ:アシュリー・カトリング
オスミン:マシュー・ハーグリーヴズ
ペドリッロ:リチャード・ダウリング
太守セリム:デイヴィッド・ステファンソン
コンスタンツェ:ガブリエラ・キャシディ
ブロンデ:バーバラ・コール・ウォルトン
ピアノ:ブライアン・エヴァンス
演出:キャメロン・メンジーズ
「ディーヴァ・オペラ」は1997年に創設された英国の室内オペラ団体とのこと。ピアノ伴奏ならば費用は抑えられるし小回りも利く。だからといってこの団体、コストカットばかりじゃない。衣装はあたかも当時の風俗を反映しているかのようで贅沢だし、簡素ながらも舞台装置もある。まずは演出を気に入りました。
演奏はどうか。とても堅実でリズム感のいいピアノにのって、歌手もいい歌を聴かせてくれました。ソプラノ及びテノールは技巧的になかなか高いものを要求されると推察しましたが、難なく歌いきっていた。強いて言えばコンスタンツェはもっと細い声のほうがよかったと思うけど、それは好み。
ドイツ語上演字幕なしでしたが、物語はシンプルなのであらすじを軽く頭にいれたくらいでじゅうぶん楽しめました。
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