クリスチャン・ツィメルマンたちによる、ブラームスの室内楽コンサートに足を運びました(2019年10月17日、サントリーホールにて)。
ブラームス ピアノ四重奏曲2番、3番
ツィメルマンを聴くのは約1年ぶり、前回はソロだったから彼の持ち味がなんの隔てもなくスッと入り込んできました。今回は形態が異なるからそのあたりはどうかと思ったけど、違う良さ、側面を味わうことができました。
際立っていたのは、音量とタイミングのよさ。弦楽器とほぼ均等に鳴るピアノは、アンサンブルとして緊密で、あたかも4つでひとつの楽器のよう。また、わずかに聴くことができたソロの部分においては、適度な重量感のある、コクを感じさせてくれました。
弦楽器もみんなうまかった。精鋭を集めたのだろうからあたりまえか。
とりわけ、チェロはやや控えめながらも、ソロの場面ではなんとも肌理の細かな響きを醸し出していて、これはちょっとした夢心地でありました。
ブラームスの曲は、いずれもいい曲だと思う。とりわけ、2番は。でも、緩徐楽章のあと、後半の速い楽章は繰り返しが多く、少し冗長感があった。シューベルトの反復はむしろもっとやってくれと思うくらいなんだけど。
マリシャ・ノヴァク(ヴァイオリン)
カタジナ・ブゥドニク(ヴィオラ)
岡本侑也(チェロ)
PR