飯守泰次郎指揮 新交響楽団のコンサートに足を運びました(2022年4月29日、東京芸術劇場コンサートホールにて)。
巨匠登場。昨年11月のブルックナーを体調不良による降板で聴けなかったので少し心配しました。
指揮台まで介添えを要し、ウェーバー以外の曲は座って指揮をした飯守さん。まだまだ若いなどとは言えないものの、健在ぶりを見せてくれました。
素晴らしいと感じたのは、2曲目の「死と変容」。
全体を通して、豊穣にしてコクがあって、かつ滑らかな響きに酔いました。もしかしたら、これが所謂世紀末の空気なのではないか、なんて。
面白かったのは、前半と後半に聴かれた、チューバとバスクラリネットの地響きのような音色。これは黄泉の音楽、とは穿った言いまわしになりますが、そんな比喩がなくても、全体の彩りを引き締めていました。
一説によれば、シュトラウスはワーグナー直系の音楽家とされています。だからなのか、因果関係はわかりませんが、飯守さんの手腕がいかんなく発揮されていたのではないかと思いました。
飯守さんの指揮で、次はブルックナーを聴きたいな。
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