鈴木雅明の指揮、バッハ・コレギウム・ジャパン他による演奏による、バッハ「マタイ受難曲」公演に足を運びました(2023年4月7日、東京オペラシティ、タケミツメモリアル7にて)。
マタイ受難曲は、どんな指揮者や歌手であっても、たいてい感銘を受けます。歌手やテンポの好みはあるものの、出だしを聴いたら最後まで通しちゃうことが多い。CDだとリヒター、ショルティ、カラヤン、メンゲルベルク、クレンペラー、、、どれも素晴らしい。
実演もそう。いままで、ヘルムート・リリング、樋口隆一、大塚直哉で聴いて、どれもよかった。今日のBCJは、たぶん技術は今までで最も高いような気がするし、そういう面での感動はあるのだけど、だからといって大塚さんより優れているとは断言できない何かがあるように思うのです、この曲に関しては。
BCJ合唱団というけれど、大半はソリストとして活躍している面々。青木さんのアルト(カウンターテナー)を久々に聴いて、やはり柔らかくて温かい。エヴァンゲリストは、声の透明感、感情の豊かな表出が素晴らしく、この演奏の核になっていたように思います。
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