お盆・ファミリーコンサートに行く(2016年8月14日、門前仲町シンフォニーホールにて)。
お盆休みは特にどこにも行かず、引きこもって呑んでいる。
そんななか、「家族・友人の繋がりは、祈りによって永遠に」というサブタイトルのコンサートに行ってきた。
萩原の歌は、連日の暴飲で疲れ切った五臓六腑に染み渡った。
ふくよかでたっぷりとした厚さをもち、そしてスプーンひと匙の翳りがあるソプラノは、武満の名作「小さな空」で特に持ち味を発揮したように思う。日本語の発音がとても明瞭なこともよかったのだろう、メロディーと歌詞が渾然一体となって、優しく琴線に触れた。深く感銘を受けないわけにいかなかった。
これを書いている今、思い出して涙が出そうだ。
トヴォルザークも情感に溢れていて最高だった。
寺島は、カッチーニの「アヴェ・マリア」で、あたかもシュヴァルツコップを思わせるような、古色蒼然とした歌声を聴かせてくれて面白かった。わざとああいう歌い方をしたのだろうか?
鍋島はクッキリスッキリした透明な声。なかでは「私の愛の日々」が素晴らしい。
吉見は硬質で直線的な声を生かした、ドラマティックな歌いぶりが印象的。トスティでそのよさが発揮されていた。
彼はMCも担当していた。ユーモアがあってなかなか楽しかった。
「家族・友人の繋がりは、祈りによって永遠に」。ひとり呑んで、思いを馳せている次第だ。
図書館。
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