萩原雅子さんのソプラノによるコンサートに行きました(2017年5月28日、田端、ル・サロン・ド・クラヴィーアにて)。
ピアニストは、吉本悟子さん。
萩原さんの歌を今まで2度しか実演は聴いていませんが、いずれも感銘を受けました。
今日の演目は、フランスのフォーレ、プーランク、そして中田喜直の歌曲です。
舞台では、若干緊張しているように感じましたが、いざ曲が始まるとモードが変わり、生気に満ち溢れた歌で幕開きました。
彼女の声は可憐なんだけれども、響きが肉厚でもあるので、仄かな色香があるのです。それに加えて、高い音から低い音にかけての推移がとても滑らかにコントロールされている。
それが、今日のフォーレとプーランクにとても合っていたと感じました。
とりわけ印象的だったのは、フォーレの「五月」、プーランクの「モンパルナス」、「パリへの旅路」、そしてアンコールに仏語で歌われた「朧月夜」。目に涙が溜まりました。
疲れているわけではなかったのですが。笑
吉本さんのピアノは、粒立ちがよく、カーンと冴えた音が小気味よくホールに響き渡っていました。歌手とのタイミングは完璧に合っており、なによりも音量のバランスがよかった。いいピアノでした。
気持ちのいい、日曜日の昼下がりでした。
パースのビッグムーン。
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