カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏で、チャイコフスキーの交響曲1番「冬の日の幻想」を再び聴く(1979年2月 ベルリン、フィルハーモニーでの録音)。
この演奏を聴くのは約30年ぶり。図書館で借りたのだったか。とても豪奢なものだったと記憶しているが、いま聴いたらどうだろう。
おおむね予想通り。とても力強く、雄弁。強靭でいて、洗練されている。
1楽章は、ベルリン・フィルの弦楽器が基調となるトーンを作っていて、極めて重厚。北国の情緒のようなものも、しっかりと感じられる。金管楽器は、少し怪しいところがある。
2楽章も弦楽器が強い。弱音器でもって、濃いめにポルタメントをかけ、甘く甘く弾いている。センチメンタル。オーボエとファゴット、フルートの掛け合いが美しい。
3楽章は、木管楽器が細かで多彩な動きをするわけだけれど、名手たちの技をぞんぶんに堪能することができる。トリオの弦楽器は2楽章同様、クリームとバターたっぷりのケーキ。
4楽章は、序奏を経て主部にはいると、多くの演奏では聴こえない箇所で、シンバルの打撃がいくつかある。ここだけ、ちょっと古めかしい。
その後は、どの楽器も強く、威勢よく鳴り響く。その勢いのまま、ラストに突入する。
パースのビッグムーン。
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