楽団創立10周年ということで、親会社に因んでのアメリカ・プログラム。
バーンスタイン「キャンディード」序曲
ガーシュイン「ラプソディー・イン・ブルー」
ガーシュイン「パリのアメリカ人」
バーンスタイン「シンフォニック・ダンス」
指揮:曽我大介
ピアノ:三舩優子
序曲で手鳴らしをしたあとの3曲はレベルの高い演奏だった。
全体を通して気に入ったのは、各パートのバランス感。どれが突出するわけでもなく、また埋もれてしまうことがないもの。とくに普段CDで聴くときは、あまりチューバという楽器を意識することは少ないが、このコンサートでは重量感があり、かつキレのいい音色が随所に聴くことができておもしろかった。
ピアノの三舩を聴くのはこれが確か3回目で、ここでも安定したピアノを聴かせてくれた。不安のないテクニックを駆使しつつも、それを感じさせないあたりがニクい。抑揚があって、よく練られた演奏であった。
指揮の曽我を聴くのもこれが初めてではない。随所にテンポに変化をつけていて効果的、オーケストラは大変だったのだろうけど、よくついていっていた。
アンコールではピアノが再び登場し、聴衆の掛け声で始まった、ガーシュインの「アイ・ガット・リズム」。雰囲気もすっかりこなれてくる。
ラストは「星条旗は永遠なれ」。この曲はホロヴィッツのスゴい演奏にすっかり慣れてしまったが、管弦楽版も生はいいものだ。
2012年11月24日、文京シビック・ホール
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