周防亮介さんの無伴奏ヴァイオリン・リサイタルに足を運びました(2021年8月6日、トッパン・ホールにて)。
シャリーノ:6のカプリース
パガニーニ:24のカプリース
彼を聴くのは数年前のシャネル・ピグマリオン・コンサート以来。あのときは室内楽だったけれど、ひときわ存在感を放っていたことを昨日のように思い出すことができます。
パガニーニの24曲を並べ、その数曲~6曲の間にシャリーノの6つを挿入して演奏されました。
周防さんのヴァイオリンは太筆の一筆書きのよう。強くて、濃厚で、まろやか。どっしりとしていて、厚みもじゅうぶん。技術も目覚ましく、しなやかなので超絶技巧を感じさせない。
もしダヴィッド・オイストラフがパガニーニのカプリースを弾いたなら、こんな演奏になっていたのではないかと感じました。
シャリーノの音楽は、パガニーニのオマージュと解説にある通り、曲を交錯させることにより味わいがにじみ出るようであり、そこにプログラミングの妙がありました。
周防さん、またぜひ聴きたいソリストです。
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