ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルの演奏で、ブラームスの交響曲2番を聴きました(1977年9月、東京文化会館大ホールでのライヴ録音)。
1楽章は、肌ざわりが羽毛のように細やかで柔らか。陰影の濃い展開部は、まろやかな弦楽器とは対照的なように、トロンボーンが厚い空気を切り裂く。再現部ではまた牧歌的な佇まいを取り戻す。
2楽章、絶妙な加減でブレンドされた弦がこよなく美しい。中間部の金管はここでも苛烈。
軽快でありつつ品がいい3楽章を経て、終楽章も快速。金管の咆哮とティンパニの強打に、生命のダイナミズムを感じます。最後は大爆発。
録音は近かったり遠かったり、やや不安定なものの、実演の良さの何割かは伝わっているのではないでしょうか。
PR