ヴァイグレ指揮 読売日本交響楽団の演奏会に足を運びました(2021年6月20日、東京芸術劇場にて)。
ワーグナー:歌劇「タンホイザー」序曲
シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調(ピアノ:反田恭平)
チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調
今日は反田さんのピアノを聴きに来たようなもの。ワーグナーやチャイコフスキーもヴァイグレのことだからいいだろう。どちらにも期待していました。
ピアニストは見た目、とても軽快に鍵盤と対峙していました。技術的に危ないところはわずかだったし、フレーズの強弱の変化がとても滑らかで気持ちがいい場面も見つかりました。でも、全体を通じての印象は希薄。胸に響くものはなかった。なんでなのか、もちろんわからないのだけど、思い当たることがひとつ。それは、座席が3階後方だったこと。オペラグラスでやっと顔を拝見できる場所。席は重要だから、これが感興の薄さになっていたのかもしれないと、いまさら考えています。
チャイコフスキーはオーケストラの響きが厚く、わずかにベルリン・フィルを思わせました。チャイコフスキーの5番は、月並みな言い方をすれば「手垢のついた」曲ということになりましょうが、今日のヴァイグレのは垢ぬけなかった。
これも座席のせいです、きっと?
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