ヤニック・ネゼ=セガン指揮フィラデルフィア管弦楽団のコンサートに足を運びました(2019年11月4日、サントリーホールにて)。
チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲
リサ・バティアシュヴィリ(Vn)
マーラー 交響曲5番
若い頃にマーラーをやたらと聴いたせいで、やや食傷気味。家で聴く頻度は20年前と比べると激減、8番以外はほとんど聴きません。
それでもこの日サントリーホールを訪れたのは、フィラデルフィアを聴きたかったから。
守口フィラデルフィア管弦楽団研究会の主宰によれば、このオケの最大の特色は『チャーミング』。
それを伺ったときから少し時間が経ってしまったけれど、チャーミングな音、しかと聴きました。
まずはチャイコフスキー。バティアシュヴィリのヴァイオリンは、力強くて、振り幅が大きい。それに加えて小回りも効くから、この曲にはうってつけ。テンポを自在に変化させながら、とうとうと歌う演奏、そして大振りの立ち居振舞いは実演ならではのもの、ラストは大いに盛り上がりました。
マーラーは個人技ではムラがあったものの、大管弦楽の偉容を堂々と知らしめたような演奏。
肝である3楽章は華やかでかつ落ち着いた佇まい。素晴らしい。
でも終楽章は最後で、アッチェレランドをしたかと思えば急にブレーキを踏むなど、かなり慌ただしいテンポの変化があり、面白かったけれど感動には繋がらなかった。若気の至り? でもオケは驚くほどにしっかりとついていった。
そもそもこのコンサートは、指揮よりもフィラデルフィアを聴くことが目的。
チャーミング、同感。色があってふくよか。
是非また、聴きたいオーケストラです。
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