山田和樹指揮 読売日本交響楽団のコンサートに足を運びました(2020年2月11日、みなとみらい大ホールにて)。
グリーグ 2つの悲しい旋律
シューマン ピアノ協奏曲
ピアノ:イーヴォ・ポゴレリッチ
ドヴォルザーク 交響曲7番
まずはポゴレリッチのコンチェルト。予想を超える破天荒さ。
オーケストラが伴奏するところは比較的中庸。でも、ソロの部分は奔放極まりない。時が止まったかのような遅さでもって暗闇を照らすかのような感傷的なピアノを弾くかと思えば、神経を逆撫でするようなスピードでもって疾走する。細かいパッセージを弾き飛ばす荒っぽさも散見されたけど、とりわけ高音は真夏の陽光のように眩しくて力強く、それは2管編成のオケの強音に負けないくらいに輝いていました。
大きなテンポの変化には異議なく、面白く聴くことができました。ただ、琴線に触れるような感動には至らなかったかな。
それにしても、こんなピアノを弾く人は病的だろう。生きにくいだろう。そんなことを想起すると、シンパシーを感じないわけにいかない。
好きな悲しい旋律はきめ細かなストリングスにほろ酔い。
ドヴォルザークはソツなく仕上げた感じ。山田さんを聴くのは2度目。指揮ぶりからして要領はとてもいいように感じたけれど、前回同様、心の深いところに届かないもどかしさがある。
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