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パイク、パスキエ、プラジャーク四重奏団 演奏会

2013.05.05 - 演奏会
 
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ヒマでヒマで仕方がないGW、ふとラ・フォル・ジュルネのことを思い出し、足を運んだ。
当日券が余っている公演が少ない中から選んだのがこのコンサート。


ラドミロー ヴァイオリンとピアノのための幻想曲
ショーソン ピアノ、ヴァイオリンと弦楽四重奏のためのコンセール

クン・ウー・パイク(ピアノ)
レジス・パスキエ(ヴァイオリン)
プラジャーク弦楽四重奏団


ショーソンはニコニコ動画で2回聴いて少しは予習できたのだが、ラドミローはまったく初めて聴いた曲。というか、この作曲家の存在を知るのも初めて。

ラドミローはフォーレの弟子で、ナントの出身だそう。だから、今年のラ・フォル・ジュルネのテーマにはうってつけの作曲家ということになる。
曲は5分程度の小品で、印象はまさにミニ・フォーレといった感じ。淡い、物憂い雰囲気を醸し出していて、幻想的な音楽。

メインのショーソンについてはyoshimiさんの記事を参考にさせて頂いた。ここにあるように、この音楽はヴァイオリン・ソナタに弦楽四重奏が伴奏するといった、珍しい形態でつくられている。
今回の実演でもそれははっきりと配置に示されていた。弦楽四重奏の後ろにピアノがあるところは通常のピアノ五重奏のものだが、弦楽四重奏の真ん中にヴァイオリニストが立って演奏する、といったものだった。

演奏は、パスキエの主導で進められているように思えた。彼のヴァイオリンは、残響の少ないホールのせいもあって、決して音色の美しさで魅了させるという類のものではなかったが、気合いはじゅうぶんだった。少々がさついた響きからは、不思議な色気を感じた。
パイクのピアノは細部まで丁寧にケアしたもので、全曲をすみずみまでしっかりとリードしていた。主役というに足る、万全の弾きぶりである。
弦楽四重奏は比較的動きが少なく、ときおりヴィオラとチェロのソロが目立つくらいで、終始伴奏的な役割に徹している。土台をしっかりと支えていた。
それにしてもこの演奏における、アンサンブルの緻密さは聴きものだった。かなりのリハーサルを積んだか、あるいは、メンバー間のコミュニケーションがよかったのか。
全体を通して、緊張感の溢れるいい演奏だった。



2013年5月4日、東京国際フォーラム ホールB5。












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Comment

こういうイベントでなければ聴けない曲ですね - yoshimi

こんばんは。
以前東京にしばらく住んでいた時に、ラフォルジュネに一度も行ったことがなかったのですが、今思うととても惜しいことをしました。
関西でもラフォルジュネは毎年開催されるようになったのですが、規模がかなり小さいですし、開催場所が琵琶湖畔とかなり不便なところなのです。

ショーソンは、良い演奏をお聴きになれたようで、良かったですね。
実演でこの曲がプログラムに載っていることはあまりないようですが、楽器編成が特殊なのが面白い曲ですし、室内楽曲にしてはステージ映えするような気がします。

パイクは、多分最近ベートーヴェンの全集か何かをリリースしていたように思います。試聴したかもしれませんが、少し変わった名前なのが記憶に残っていました。
2013.05.09 Thu 22:17 URL [ Edit ]

こういう機会がなければ一生聴かなかったかも - 管理人:芳野達司

yoshimiさん、こんばんは。

以前いた会社は有楽町だったので、いやでもラフォルジュルネの情報が目に入ってきたのですが、今回はその存在を5月3日に思い出しました。

ショーソンは、良い演奏でした。ホールは250席程度なので室内楽を聴くにはいい規模なのですが、いかんせん会議室なので音響はあまり良くありませんでした。
ただ、観衆はとても静かで、演奏中は咳払いひとつ聴こえませんでしたね。土曜日とはいえ21:45からわざわざショーソンを聴きにくる奇特(?)な人は、真面目で熱心なのだとしみじみ思いました。
2013.05.10 18:55
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