シャンバダール指揮ベルリン交響楽団のコンサートに足を運びました(2018年6月22日、サントリー・ホールにて)。
ベルリン交響楽団と云えばザンデルリンクやフロールなどが率いた、旧東ドイツのオーケストラが有名ですが、この日に聴いたのは旧西の団体。ディスクでも聴いた記憶がないし、FB友にも「怪しい」などと言われる始末。笑
なので、過剰な期待をしないで耳を傾けました。
技術的には、在京のオーケストラと同じか一歩譲るくらい。ただ、各楽器がことごとく味わい深い。柔らかな弦楽器、甘いヴィブラートの効いたホルン、ファゴット。勢いのあるフルート、クラリネット。そして覇気に満ちたティンパニ。全てが有機的に溶け込んで、なんともまろやかなシューマンとベートーヴェンを編んでいました。
コンチェルトのソロは辻本玲。軽やかで華やかな音世界を築き上げて立派、シューマンの霊感もひしひしと伝わりました。
ベートーヴェンの5番は中庸なテンポ、管楽器がやや強め、そのせいか立体的な音響が繰り広げられました。2楽章と3楽章では、ファゴットとクラリネットが点描画のような音を執拗に強調させていたのが印象的。このあたりは、いままで聴いたことのない感触で面白かった。
第1ヴァイオリンは4プルト、コントラバスは5名、ホルンは2名といった、ややこぶりな規模。
残業のため前半は聴くことができませんでしたが、後半だけでシューマンのチェロ協奏曲とベートーヴェン5番の交響曲ということで、じゅうぶんお腹いっぱいになりました。
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