カザルス弦楽四重奏団のベートーヴェン・チクルスに足を運びました(2018年6月7日サントリー・ホール、ブルーローズにて)。
サントリー・ホールのチェンバーミュージック・ガーデンの一環の催しです。
弦楽四重奏曲11番「セリオーソ」
弦楽四重奏曲13番「大フーガ」
この四重奏団を生で聴くのは初めて。重量級プログラムにどう相対するのか注目しました。
カザルスの音色は、骨太で剛直。中音の伸びが冴え渡る。だからヴィオラが中核をなすわけだけど、ヴァイオリンも音が太くてきっぷがいい。どっしりとしていて、安定感があった。
11番も13番も、最終楽章がよかった。荒っぽいとか、肌理が細かくない、それまではなんだったのかといろいろと問う一方、その原因は己れの集中力の問題でもあることに気づく。
ちなみに、13番は最初の版。大フーガが最終楽章。差し替えの楽章はなし。それはいまの時流なのかな?
アベル・トマス(ヴァイオリン)
ヴェラ・マルティナス・メーナー(ヴァイオリン)
ジョナサン・ブラウン(ヴィオラ)
アルノー・トマス(チェロ)
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