アバド指揮ミラノ・スカラ座、他による、ヴェルディの『マクベス』を再び聴きました(1976年1月、ミラノでの録音)。
マクベス/ピエロ・カプッチッリ(バリトン)
マクベス夫人/シャーリー・ヴァーレット(ソプラノ)
バンコー/ニコライ・ギャウロフ(バス)
マクダフ/プラシド・ドミンゴ(テノール)
侍女/ステファニア・マラグー(メゾ・ソプラノ)
マルコム/アントニオ・サヴァスターノ(テノール)
侍医/カルロ・ザルド(バス)
この演奏は中学のときに図書館でLPを借りて聴いたことがあります。たしか発売直後くらい。まだ才気煥発だったアバドの、切れ味のあるリードが好きで、オペラ慣れしていないファンにも名の知れる歌手をそっちのけで聴いていた。
男声を軸にビッグネームが名を連ねていますが、なかでもヴァーレットのマクベス夫人が好き。悪逆無道のキャラなんだけど、知性のヴェールを纏わせ、高貴と云えるような香りを漂わせている。
カプッチッリも夫人と同じベクトルであるように感じられ(逆かな)、尚且つときおり聴かせる透明感がいい。
ギャウロフは鉄板。この人の駄作を聴いたことがないな。
ドミンゴは重要な役のわりに出番が少ないものの、ソツなく美声を披露して余りない。
アバドのマクベスを久しぶりに聴いたけど、最初に聴いたときのようなインパクトはなかった。
加齢による感受性の衰えか、はたまた、アバドの問題か?
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