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チェリビダッケのラヴェル「ボレロ」

2006.10.06 - ラヴェル
チェリビダッケ

チェリビダッケ指揮ミュンヘン・フィル 1994年ケルン・トリニアーレ・ホール

今日は嵐。夕方から特に雨が強くなったよう。駅から自宅までの帰りにびしょぬれ。
ズボンの下から半分は、少し握ったら水が溢れるくらい。


昨日に続いて、「スカパー」のネタ。チェリビダッケの「ボレロ」である。

チェリビダッケは、70年代までは確かに「幻」の指揮者であったが、読売日響への客演を足がかりとして、ロンドン交響楽団との来日公演を実現し、徐々に日本の我々にも親しい存在として活躍していったものだ。さらに80年に入るとシュトゥットガルト放送交響楽団とのライヴ演奏がNHK-FMで頻繁に取り上げられたりして、この指揮者はだんだんと「幻」ではなくなっていった。
今では、「幻」だったころが、かなり古い話であるような、懐かしいような感じがする。

今回観たのは、94年の映像。チェリビダッケは、もはや自力では指揮台に立つことはできない。
チェリビダッケであるがゆえに、とてもゆっくりとしたボレロである。
ホルンとトロンボーンが滅法うまい。ブルックナーで鍛えられたせいか!?
この演奏のタイムを計ったところ、17分57秒。通常の演奏よりもやや遅い。記憶によれば、バレンボイムがパリ管を振ったものは、確か17分かかっていたから、そう大差はないのだが、曲の構成が単調なだけに、少しの時間差が、とても大きなものに感じる。
各楽器の音色は存分に楽しめた演奏。
ただ、転調して大きく爆発するはずのフィナーレが、いまひとつ、というか、全く盛り上がりに欠ける。
最後まで悠揚迫らざるテンポでのしのしと歩みぬき、たんたんとした表情は冒頭からずっと変わらない。
これもまたチェリビダッケの味わいであるナ。


ミュンヘン・フィル



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Comment

無題 - bitoku

こんばんは。
チェリのラヴェルのボレロ見たかったです。前回のカラヤンの「悲愴」といいスカパーって結構クラシックの放送があるんですね。
うちは衛星だけなので羨ましいです。
ラヴェルのボレロはすごく昔シャルル・デュトアの演奏をNHKで録画したビデオが好きでたまに見ていますが、チェリが演奏するとどうなるのか興味がありますね。
また、スカパー・シリーズ(?)のレポート楽しみにしています。


2006.10.07 Sat 01:16 URL [ Edit ]

Re:bitokuさん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

スカパーではクラシックを毎日やっておりますが、私はこの番組を契約していないので、月に1度しかみることができません。それでも、そこそこ面白い番組があるので、毎日録画していたら、溜まる一方で観る時間がないかもしれません(笑)。
デュトアの「ボレロ」はCDで聴きましたが、軽快で色気もあっていい演奏です。普段聴くならば、私もこちらを取りそうです。
2006.10.07 11:13

無題 - しじみ

チェリビダッケの「ボレロ」ですか!いや~それは私も聴いてみたかったです。
確かボレロは普通(?)に演奏して15分くらいでしたよね?約18分ということは相当ゆっくりな気がするのですが・・・。終始同じリズムで叩いている小太鼓の方が気になりました。
私としては、速すぎる演奏より遅いほうがいいです。一度、パッヘルベルのカノンのえらく速い演奏のCDを入手しましたが、どうしても我慢できず、処分しました(笑)
2006.10.07 Sat 06:46 URL [ Edit ]

Re:しじみ - 管理人:芳野達司

チェリビダッケの「ボレロ」、予想通りというべきか、まるで時間が止まっているかのような演奏です。
最初のころの小太鼓が、見ていてつらいものがありました。加えてフルートも。ソリストは忍耐あるのみですね!?
これだけ遅いと合奏を合わせるのも大変だったでしょうが、そこはさすがに揃っていました。同じ演奏かどうかわかりませんが、CDは出ているようです。
2006.10.07 11:18

無題 - 木曽

こんにちは。
チェリビダッケ/ミュンヘンのボレロ、EMI盤で持ってます。
ムスグルスキー「展覧会の絵」とのカップリングです。
1994年6月、ミュンヘンでのライヴですが、
演奏時間18分11秒、遅い遅い。
でも一瞬たりともだれることなく、しっかり聴かせてくれます。
ちなみにクリュイタンス、ブーレーズ(旧盤)がともに15分30秒くらい、
デュトワ/モントリオールが15分02秒でした。
2006.10.09 Mon 16:08 URL [ Edit ]

Re:木曽さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

録音年は同じですが、映像のほうの収録月が不明なのです。もしかしたら、同じソースかも知れません。計測が適当なので(笑)。
本当に遅い演奏ですね。確かに、もたれることはなく各奏者の弾きぶりを堪能することができます。
でも好みでいうと、定番となってしまいますが、クリュイタンスやブーレーズ(旧盤というとNYPですね)ということになります。
2006.10.09 16:44
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