チェリビダッケ指揮ミュンヘン・フィル 1994年ケルン・トリニアーレ・ホール今日は嵐。夕方から特に雨が強くなったよう。駅から自宅までの帰りにびしょぬれ。
ズボンの下から半分は、少し握ったら水が溢れるくらい。
昨日に続いて、「スカパー」のネタ。チェリビダッケの「ボレロ」である。
チェリビダッケは、70年代までは確かに「幻」の指揮者であったが、読売日響への客演を足がかりとして、ロンドン交響楽団との来日公演を実現し、徐々に日本の我々にも親しい存在として活躍していったものだ。さらに80年に入るとシュトゥットガルト放送交響楽団とのライヴ演奏がNHK-FMで頻繁に取り上げられたりして、この指揮者はだんだんと「幻」ではなくなっていった。
今では、「幻」だったころが、かなり古い話であるような、懐かしいような感じがする。
今回観たのは、94年の映像。チェリビダッケは、もはや自力では指揮台に立つことはできない。
チェリビダッケであるがゆえに、とてもゆっくりとしたボレロである。
ホルンとトロンボーンが滅法うまい。ブルックナーで鍛えられたせいか!?
この演奏のタイムを計ったところ、17分57秒。通常の演奏よりもやや遅い。記憶によれば、バレンボイムがパリ管を振ったものは、確か17分かかっていたから、そう大差はないのだが、曲の構成が単調なだけに、少しの時間差が、とても大きなものに感じる。
各楽器の音色は存分に楽しめた演奏。
ただ、転調して大きく爆発するはずのフィナーレが、いまひとつ、というか、全く盛り上がりに欠ける。
最後まで悠揚迫らざるテンポでのしのしと歩みぬき、たんたんとした表情は冒頭からずっと変わらない。
これもまたチェリビダッケの味わいであるナ。★音楽blogランキング!★にほんブログ村 クラシックブログ無料メルマガ『究極の娯楽 -古典音楽の毒と薬-』 読者登録フォーム
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スカパーではクラシックを毎日やっておりますが、私はこの番組を契約していないので、月に1度しかみることができません。それでも、そこそこ面白い番組があるので、毎日録画していたら、溜まる一方で観る時間がないかもしれません(笑)。
デュトアの「ボレロ」はCDで聴きましたが、軽快で色気もあっていい演奏です。普段聴くならば、私もこちらを取りそうです。