阪本啓一の「ゆるみ力」を読む。
「嫉妬の根っこには有限の思想がある。ゼロサム、つまり、だれかが得れば、だれかが失う。合計した全体量は一定。違う。有限ではなく、無限を前提にしよう。だれかが得たからといって、あなたの「取り分」が減るわけではない。あなたはあなた。他のだれでもないのだから、無限を根本思想にしていればいい」
この本は2008年に出た当初に読んで面白かったのに、引越しのときに処分してしまったので、先日買いなおした。
いわゆる自己啓発書であるが、メンタルヘルス関連の話題が多く、かつなかなか斬新であり簡単にできそうなものが満載。
最近、数日に1度は本書のどこかの記述が頭に浮かぶ。
ユージン・イストミンのピアノ、オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団の演奏で、ラフマニノフのピアノ協奏曲2番を聴く。
これはじつに、スッキリくっきりした演奏。イストミンのピアノにはケレン味が一切ない。剛速球を真ん中に投げ込む。
テンポは各楽章ともわりと速め(それぞれおよそ10分づつ)。
音色は硬めで、とても粒立ちがいい。フォルテッシモでもぜんぜん濁らない。なかでも特に高い音が綺麗。水晶を思わせる透明感がある。微妙に間をとっていて、そこから淡い情感が立ちのぼる。
オーマンディのオーケストラが見事なことは、言うまでもない。
記録によれば、セッションなのに1日のみの収録。潔いし、完成度も高い。
1956年4月、フィラデルフィア、音楽アカデミーでの録音。
実り。
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