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アシュケナージのモーツァルト「23番」

2006.06.07 - モーツァルト
アシュケナージ

モーツァルト ピアノ協奏曲№23、27



アシュケナージは指揮者としての活動が忙しくなって、ピアノソロ
としてはもうCD録音しないのかなあ、と思っていたら、最近
(去年くらいか?)CD店でバッハの平均律を見かけた。
大作すぎて、手を出していないのだが、まだソロとしてもやる気
十分のようで、喜ばしい限りである。

彼は70年後半から80年代にかけて、フィルハーモニア管との
弾き振りでモーツアルトのピアノ協奏曲全集を完成している。

小生は、モーツァルトのピアノ協奏曲の中で「23番」が好きだ。
特に第3楽章。
モーツァルトの数ある名作の中でも、一番気に入っている。
木管と、弦と、ピアノとのスピード感あふれる掛け合いの妙味。
曲としても、モーツァルトの最高傑作なのではないか!

なんて、「フィガロ」をぶっ通しで聴いたこともない人間が言うべき
ことではないが…。

アシュケナージはいつも通り、にごりのない澄んだ響きで軽やかに
弾いている。ちょっとした表情付けが何箇所かあって、デリカシー
たっぷりだ。
オケとピアノとの息はぴったり合っている。フィルハーモニア管の
つややかな弦の響きがすばらしい。
第3楽章は、明るくて、幾分ふくよか。オケの編成が比較的大きい
のではないかという気がする。ピアノのまるまるとした音が
楽しい演奏だ。
個人的には、もう少し早いテンポのほうがよかった。
あと、ファゴットがもっとはっきり鳴っていれば…。

全体的には中庸な演奏だと思う。
名曲の中庸な演奏。
悪くない。


今後の課題:
「フィガロの結婚」を全曲通して聴くこと。
…いつになることやら。


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