マーラー 交響曲第5番 テンシュテット指揮ロンドン・フィル爆笑問題の「日本史が人物12人でわかる本」を読む。
ふたりの漫才を挟みつつ、真面目な解説が詳細に書かれている。
この本で読むべきは、やはり漫才のところだ。
太田 ----- しかし日本史にはこの"源"って名前がたくさん出てくるから紛らわしいんだよな。
田中 ----- そうかね?
太田 ----- 源頼朝、源義経、源実朝、大工の源さん・・・・。
田中 ----- "大工の源さん"は関係ねえよ! それから淀君。この人は俗に"茶々"と呼ばれてた。
太田 ----- ああ、オモチャの。
田中 ----- それはチャチャチャだよ! ってボケがくだらなすぎるよ! 淀君は秀吉の側室だった人だね。
太田 ----- 要するに第2夫人だろ。今でいうデヴィ夫人みたいなもんだ。
田中 ----- 何でそうなるんだよ?
太田 ----- だってあの人、第3夫人だろ、スカトロ大統領の。
田中 ----- "スカルノ"だよ!
面白く読んだ。日本史はイマイチわからなかった。
テンシュテットのマーラーを聴く。
ライヴ録音にしては、音の分離がよい。その点、先週に聴いたシノーポリ盤よりも顕著である。ヴァイオリンにしろホルンにしろ打楽器ににろ、パートの響きはむしろコッテリしているのに、それぞれの音が明確に聴き分けられる。同じロンドン・フィルとのセッション録音に比べても、それが徹底されているように感じる。
テンポは全体的にゆっくり目であり、かつ音の角がとれているので、一聴ではおだやかっぽい演奏なのだが、ふとすると、キラリと光るナイフの切っ先がチラチラ垣間見える場面があって油断できない。そのあたり、テンシュテットらしいように思う。
ロンドン・フィルは好調。そのうまさは名人の技ではないものの、どの場面も丁寧で呼吸が深い。とくにヴァイオリン群は、表情が豊かで躍動感にあふれている。
ラストの追い込みは激しい。聴衆の熱狂に納得。
いままで聴いたところ、このコンビによるマーラーのライヴ録音はどれも質が高い。
1988年12月13日、ロンドン、ロイヤル・フェスティバル・ホールでのライヴ録音。
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