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スイトナーのマーラー「交響曲第2番"復活"」

2008.02.23 - マーラー

mahler

マーラー 交響曲第2番「復活」 スイトナー指揮ベルリン・シュターツカペレ 他


スイトナーのマーラーを聴くのは、これが初めて。
スイトナーといえば、80年代の始めころにDENONで連続録音したベートーヴェンの交響曲の評判が良くて株を上げたものだ。私もいくつか聴いて、ケレン味のない自然なサウンドを気に入っていた。

このマーラーも、DENONのベートーヴェンのように、楽器のまろやかな溶け合いを楽しめる演奏に仕上がっている。
1楽章は、約22分。中くらいの時間であるが、実際聴いてみるとややせわしなく感じる。楽器間のバランスがいい。
2楽章は、たっぷりとヴィヴラートの効いた甘い弦の音がききもの。とても巧いというわけではないけれど、懸命な弾きぶりが伝わってくるので、心に響く。
3楽章は、リズム感がよく、一気にたたみかける感じだ。
4楽章も、ほんの少し速いようだ。プリーヴのアルトは端正で落ち着き払った声だ。つややかな響きであり、このオケの色合いとよく合っている。
終楽章になると、ところどころ恣意的なテンポの変化が出てくる。それはとくに前半が顕著で、合唱が登場する後半からは、またインテンポに戻る。
合唱が導入するところ、よくピアニッシモでもったいぶる演奏があるが、ここではせいぜいメゾ・ピアノぐらい。全体的にこの演奏では、ダイナミックレンジが狭く抑えられているようで、弱音がやや大きめに鳴っている。録音のせいもあるかもしれないが、これも聴きやすくなっている要因だろう。
ラストは、ぐっとテンポを落としてくる。合唱、金管、オルガンの音の配分が絶妙で、すべての音が透き通るかのようだ。
大きく盛り上がって終了する。
スイトナーとベルリン・シュターツカペレの底力は、モーツァルトやベートーヴェンで思い知らされていたが、後期ロマン派もすばらしい。
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Comment

無題 - rudolf2006

吉田さま お早うございます
昨日、コメントしようと思っていましたが、今朝になりました。

この演奏、CDを持っています。スィトナーボックスというのに入っていたと思うんですよ。でも、聴いていません、爆~

どうも、マーラー、1番、2番は苦手で、ほとんど聴くことがありません、大好きなオーマンディの演奏でも、最後まで聴き通せたことがありません。
3番以降はヒツコク聴いていますから、どうしてなのかな、自分でも思っているんですが~。

今日は久しぶりにスィトナー盤を聴く努力をしてみたいと思っています、爆~。
この頃の、ベルリンのシュターツカペレのオケストラ、本当に上手かったですよね、私は来日公演で何度か聴くことができました。いまだに覚えています~

ミ(`w´)彡 
2008.02.24 Sun 06:50 URL [ Edit ]

Re:rudolf2006さん、おはようございます。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。

持ってらっしゃいますか。
確かに「復活」は重いので、聴くのに思い切りがいりますね。長いし芝居がかっているし、悪い演奏だと最悪ですが、スイトナーの演奏は誠実実直でいい演奏です。
ベルリンのシュターツカペレ、いいですね。
私は生で聴いたことがないのですが、スイトナーの時代に聴きたかったと思います。もう適わないのですが。今の指揮者には、あまり食指が動きません。
2008.02.24 08:44
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