グリュミオーのヴァイオリン、ハスキルのピアノで、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ8番を再び聴きました(1956-57年、ウイーンでの録音)。
この曲は今年になってから2度、生演奏を聴く機会がありました。
最初は坪井夏美さん、先月は久保田巧さん。前者は若芽から朝露が零れ落ちるような、後者は白い石造りの城のような手厚い音楽で、それぞれ楽しい印象が残っています。ツイているかもしれません。
60年ほど前に録音されたグリュミオーのヴァイオリンもいい。天空に舞うような軽やかさと、いにしえの若い貴族のようなノーブルさを併せ持っています。ハスキルのピアノも大変生きがよい。
こんな演奏を、小ぶりなホールで聴けたら素敵だなあと夢想します。
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