C・デイヴィス指揮ロンドン交響楽団・他の演奏で、ベルリオーズの「レクイエム」を聴きました(1969年11月、ロンドンでの録音)。
これは、「ファウストの劫罰」と並ぶベルリオーズの代表作。まず編成の大きさが注目される曲でしょう。僕も知った頃、それに着目しました。
主なところだと、約300人の合唱、ヴァイオリン50、ホルン12、ティンパニ16(奏者は10名)、シンバル10対、そして別動隊のバンダがホール4隅に配置されるという布陣。
日本では縮小した編成で演奏されることが多いようだから、あまり足を運ぶ気にはならないけど、ロンドンのアルバート・ホールあたりなら行きたいな。
とはいえ、巨大編成が炸裂するのは全10曲中、「ディエス・イレ」と「ラクリモサ」のふたつ。なので、抑制された響きの曲が全体の多くを占めるゆえに、落ち着いた気分にさせられる音楽だと思います。いわゆる「レクイエム」というジャンルではモーツァルト、ヴェルディに並ぶものだと考えます。
テノールは少しいきり立っているけど、熱い思いが真摯なようで共感できます。この「サンクトゥス」はじんわりきます。
デイヴィスはじめ、オケと合唱もとてもいい。
シンバル10対が眼前に広がるような録音も素晴らしいと思います。
ロンドン交響合唱団
ウォンズワース学校少年合唱団
ドナルド・ダウト(テノール)
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