藤原歌劇団によるプッチーニ「トスカ」公演に足を運びました(2023年1月29日、東京文化会館大ホールにて)。
オペラは去年、いくつかのトンデモ演出を観たので、足を運ぶのを少し躊躇していました。
でも、これはおそらくいい意味で保守的なのだろうと予想しチケットを購入。これは、なにはともあれ音楽を邪魔しない演出。安心して観劇できました。
とくに1幕の終わり、「テ・デウム」においての合唱隊の配列はよかったし、歌はじ~んとくるものがあった。
歌手もそれぞれ面白く、カヴァラドッシはストレートな美声を惜しみなく披露したし、トスカは逆にひと匙の含みを持たせたような、曲線的な歌いまわしに堪能。スカルピアは顔はこわもてなのに歌声は柔和なので、マイルドな味わいの悪役といった感じ。
指揮はオーソドックスなもので、こちらも歌手の上手な引き立て役。
指揮:鈴木恵里奈
演出:松本重孝
トスカ:佐田山千恵
カヴァラドッシ:藤田卓也
スカルピア:須藤慎吾
アンジェロッティ:東原貞彦
堂守:泉 良平
スポレッタ:井出 司
シャルローネ:大塚雄太
看守:別府真也
牧童:中桐かなえ
合唱:藤原歌劇団合唱部
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
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