ヘンデル「メサイア」 アーノンクール指揮 ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス奥田英朗の「フレンズ」を読む。
これは、携帯電話依存症に罹った高校生がトラブルに遭遇するドタバタ喜劇。
先週に続き、伊良部医師シリーズのなかの一編。
高校生の診断をして影響を受け、早速初めての携帯電話遊びを始める伊良部の振る舞いが笑える。
本を読んでこんなに笑ったのは久々。
このシリーズの中でも特に笑える一編では(まだ全部読んでないけど)。
アーノンクールの指揮でヘンデルの「メサイア」を聴く。
アーノンクールとこの団体だから、もちろん古楽器で演奏されているものだけど、オーケストラはたまにギスギスしているところがある。
この演奏で聴くべきは、なんといっても合唱。
溶け合うハーモニーが、ムジークフェラインの中で柔らかく響き渡る。この曲でこんなに暖かくて精度の高いコーラスを聴くのは、ピノック以来かも。
アーノンクールは強弱の変化を注意深く行っていて、それが効果的。「ハレルヤ」では、最初そうっと入ってくるのだが、だんだんと高揚してきて、最後は大きく盛り上がる。
独唱陣はライヴのせいか、ややムラがあるところがある。
例えば、ソプラノによる「リジョイス~」は、もっとスピードとキレがほしいところ。まあそれは贅沢な注文。
クリスティーネ・シェーファー(S)
アンナ・ラーション(A)
ミヒャエル・シャーデ(T)
ジェラルド・フィンリー(Bs)
アルノルト・シェーンベルク合唱団
エルヴィン・オルトナー(合唱指揮)
へルべルト・タヘッツィ(オルガン)
シュテファン・ゴットフリート(チェンバロ)
ヘルヴィヒ・タヘッツィ(チェロ)
2004年12月、ウィーン、ムジークフェラインザールでの録音。
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