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プレストンのヘンデル オルガン協奏曲『カッコーとナイチンゲール』

2007.04.10 - ヘンデル

オルガン

ヘンデル オルガン協奏曲集 サイモン・プレストン(Org)ピノック指揮イングリッシュ・コンサート

ここ2年くらい高倉健の「昭和残侠伝」シリーズに凝っていて、たまにレンタル屋で借りて観ている。
耐えて、耐えて、耐えて、爆発!というパターンがステキすぎて癖になる。
彼はここ2~30年くらい、寡黙な役柄を演じることがすっかり板について、寡黙で不器用=高倉健、という図式がばっちり出来上がってしまった。ああいうスタイルも彼ならではで勿論いいものだが、若い頃の芸風も捨てがたい。早口でしゃべりまくる姿はまるでユースケ・サンタマリアのようである。ちょっと語弊があるだろうか。役者のタイプは全然違うけれど、声のトーンが似ているのである。

このシリーズは10作くらいあるのだが、なんだかんだいって半分くらいを観た程度。ところが、レンタルビデオ屋で困った事態になった。観ていない作品が何かわからないのである。要するに観たものを覚えていない。半年に1回くらいしか借りないので、出演者もうろ覚えな上、ケースの裏のあらすじを読んでも、どれも似たような話なので非常に曖昧なのである。情けない。
エイヤッで借りるのもなんだか気持ち悪いけど、仕方がないなあ。


高倉

高倉健 「昭和残侠伝」


このブログを始めてからそろそろ1年が経過するが、ヘンデルは初登場。思い返してみると、CDはこの1枚しか買った覚えがない。音楽の教科書に肖像画が出ている作曲家でこんなに聴いていない人は他にいないと思う。
何故聴かないかというと、同じ生まれ年にバッハがいるからである。なんて、理由になっていないか。でも同時代にバッハの膨大な作品とCDがあることは確かで、目隠しされたらバッハとヘンデルとの違いがおそらくわからないであろう私のような聴き手にとっては、どちらかと言えば派手なバッハのほうに目がむいてしまうのだった。
それでじっくりと聴いてみた。プレストンのオルガンとピノックのオケ。
プレストンのオルガンは爽やか。これ以上の言葉は見つからない。なぜならバッハとヘンデルとの違い以上に、個々のオルガン奏者の特徴というものをわかっていないからだ。
ピノックは昔、三浦淳史に「ピノックに駄作なし」と言わしめたほどの人物である。さらに私は古楽器演奏の違いというものもピンときていないのだが、彼の演奏はアクが少なくて少しひんやりとした清涼飲料水のような音楽を創る人というイメージがある。
まあ、これ以上言えることはない。
ヘンデルのオルガン協奏曲はといえば、バッハの謹厳さとヴィヴァルディの明るさとを足して2で割ったような、清廉な音楽に感じる。
足したり割ったりするなって。
私が改めて言うことではないが、ホントに人生わからないことばかりである。とはいえ、まだヘンデルという宝の山が人生には残っているということが救いなのであった。
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Comment

無題 - bitoku

吉田さん、こんばんは。

>早口でしゃべりまくる姿はまるでユースケ・サンタマリアのようである。

そうなんですか!知らなかった健さんにそんな過去があったなんて!是非、見てみたいですね。

ヘンデルは私も今のところ、ヴェデルニコフのピアノのCDに1曲入っているのを持っているだけで門外漢です。
まだまだハイドンまで行くのも時間が掛かりそうです。

でもヘンデルを聴いていると澄み切った感じで朝、聴いたら爽やかな1日が過ごせそうです。
最近、歳を取ったせいかクラシックのCDショップでバロックが掛かっているとイイ感じだなぁ~と思ったりしてます。
知らない曲なのについハミング口づさんでしまいそうな感じで。。。それじゃあ”アブナイおじさん”になっちゃいますね。

まあ老後の楽しみで取っておきます♪
2007.04.12 Thu 00:33 URL [ Edit ]

Re:bitokuさん、こんばんは。 - 管理人:芳野達司

70年くらいまでの高倉健の芸風は、今のものと違うようです。「冬の華」あたりから、寡黙な役柄になっていったみたいです。いわゆるヤクザ物の頃は、江戸弁の早口でしゃべりまくるというような役が多いようで、彼が啖呵を切るところは、とても見ごたえがあります。

ヘンデルの音楽が良いことは重々承知ですが、あまり聴く機会がありません。仰るとおり、老後か、もしくは近い将来に聴くためにとっておくことになるような気がします。それもある意味贅沢ですよね。
2007.04.12 23:15

無題 - sweetbrier

こんばんは。
私も映画、ドラマ、小説、何を読んだか見たか忘れちゃうことが多いです。子どもの頃からずっとそうです(-_-;)。しかも、一度見たり読んだりしたものでも、最後まで結末が思い出せないんですよ。何度でも楽しめてお得だったりします。
今の私はヘンデルの曲もこれと同じで、いっつもありがたく お初の気分を味わってます~。
2007.04.12 Thu 21:20 URL [ Edit ]

Re:sweetbrierさん、こんばんは。 - 管理人:芳野達司

私もそうなのです。映画も本も、一度見たものを忘れて同じものを買ったり
借りたりしています、ここ5,6年。途中まで気がつかないのですが、ある箇所で気づいたりします。まあ、途中まで新鮮な気持ちで観たり読んだりできるのでそれはそれでよいかとも思ってしまいます。
これを「老人力」というのでしょうか。
毎回新たな気分で臨めるところは、長所と言ってよいのではないでしょうか(!?)。
2007.04.12 23:20
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