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カラヤン、ブルックナー、"4番"

2021.01.29 - ブルックナー

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カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏で、ブルックナーの交響曲4番(ハース版)を久しぶりに聴きました(1975年4月、ベルリン・フィルハーモニーでの録音)。
 
幼なじみからの誕生日プレゼント。
カラヤン好きの彼は「基本に立ち返ってみた」などと言っていたけど、カラヤンのブルックナーは基本かな?

出だしの第1主題で弦楽器がオクターヴ上げている箇所があるところはわりと珍しいものの、以降はオーソドックス。
金管も木管も肌ざわりがひんやりとしていて、鋭角的。この曲は「ロマンティック」と云われることもありますが、この演奏においてのそれは、星屑煌めく田園の幻想というよりは、六本木の高層ビルでのディナー、といったイメージ。

ブルックナーは、ときに「野人」と呼ばれることがあるようです。また、カラヤンはじつは都会嫌いだったと伝え聞きます。だから波長が合ったのかはわかりません。いずれにしても両者は同じ国の音楽家だし、カラヤンはその交響曲を全部(0番とか00番はないものの)演奏しているのだから、この作曲家に少なからずシンパシーを抱いていたのじゃないかと推察します。

ブルックナーがこういう演奏を期待していたかどうかは別として、高層ビルもアリだった、という見方は、後期の交響曲でより顕著になると考えます。

































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Comment

今年も宜しく。 - アソー

今日から2月ですが、今年も宜しくお願いいたします。
カラヤンのロマンティック、新旧とも持っています。第一主題でオクターブ上げるのはどちらも共通。EMI盤はそこに物凄いレガートがかかってびっくりでした。ちょっと悪趣味。
でも全体的にはカラヤンの解釈は万人向けで、誰でも抵抗なく受け入れられるものだと思います。
ご友人が「基本に立ち返ってみた」とのことでしたが、カラヤンの遺した録音、どれも普遍的な物が多いとこの歳になって感じます。若い頃は事勿れ主義だと思い敬遠していたのですが、意外に聴き飽きない録音が多いです。没個性という個性、というと矛盾しているかもしれませんが…。
そう考えるとロマンティック出だしの第一主題はそんなカラヤンが我を出した珍しい例のような気が致します。
2021.02.01 Mon 16:27 [ Edit ]

アソーさん、こんばんは。 - 管理人:芳野達司

こちらこそ、今年もよろしくお願いいたします。

カラヤンの旧盤は、手を抜いてYouTubeで確認しました。こちらは、さらに粘りが強い感じがします。
カラヤンのブルックナー、まだ全部聴いていませんが、3,5,7,8,9あたりがわりとオーソドックスなのに、4番の冒頭にはハッとさせられました。微笑ましいと言ったら語弊があるかもしれませんが、カラヤンのあの主張はとても面白く聴くことができました。
2021.02.01 20:25
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