ショルティ指揮ウイーン・フィル他の演奏で、フンパーディンク「ヘンゼルとグレーテル」を視聴しました(1981年の収録)。
まるでフェラーリF50で都心の道路を走るような演奏。などと言ったらフンパーディンクに失礼か。でも、このキャスティングはすごいし、演奏は第一級。それぞれ持ち味を発揮し、メルヘンの世界を十全に描き切っていると感じます。
特に好きなのはプライのお父さん。そもそも役柄がおいしいということはあるけど、プライの優しく恰幅のいい声と立ち居ぶるまいは、貧乏だけど暖かい家庭の長としての貫禄じゅうぶん。
ユリナッチの魔女は、まさに怪演。演じていて楽しかっただろうな。
ショルティの指揮姿がチラチラと見られるのも、このDVDの魅力。彼の眼差しがいつになく温かく感じるのは気のせいか(笑)。
19日の新宿区民オペラがますます楽しみになりました。
グレーテル:エディタ・グルベローヴァ
ヘンゼル:ブリギッテ・ファスベンダー
母親:ヘルガ・デルネシュ
父親:ヘルマン・プライ
魔女:セーナ・ユリナッチ
眠りの精:ノーマ・バロウズ
暁の精:エルフレーデ・ヘーバルト
ウィーン少年合唱団
ウィーン国立歌劇場合唱団
演出:アウグスト・エファーディンク
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