小林道夫のチェンバロで、バッハ「ゴルトベルク変奏曲」を聴きました(2007年4月、横浜、みなとみらいホールでの録音)。
世界三大伴奏ピアニストは、ジェラルド・ムーア、ダルトン・ボールドウィン、そして小林道夫。
これは中学生のときに友人から聞いた話。
ムーアは言うに及ばず、ボールドウィンはアメリンクとのレコードが多くあったし、小林さんだってディースカウやプライなどと共演していた。なるほどと思ったし、またそれが彼の単なる思いつきだったのかはもう定かではありません。でも、そのころ(1970年後半)から小林さんはビッグネームではあった。
当盤はもちろん、伴奏ではなくソロ。小林さんが74歳のときの演奏。
全体を通してゆったり目、一部反復を実行しているようだから、演奏時間は76分超。テンポの変化はほとんどなくて、大地にしっかりと根をはっているよう。
前半はたんたんと、19変奏あたりから徐々に熱を帯びてくる。見得を切るみたいなやりかたはしないけれど、手に汗がじっとりと滲みます。
29変奏から30変奏になだれ込む箇所は、全曲の大きな聴きどころのひとつでしょう。勇者の威容を感じます。
ライナー・ノートは演奏者自身によるもの。非常に高度に専門的であると思われ、私にはよくわかりませんでした(泣)。
そして明日から仕事です(大泣)。
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