昨夜から今朝にかけて台風18号が猛威をふるい、ここ関東を駆け抜けた。
神田川のそばに住んでいて、昔はたびたび床下浸水になったものだ。ここ十数年の間に河川の改良工事が行われ、今朝の大雨でも水位は半分くらい。かなりの余裕がある。
それにしても心配なのは、亀の銀次郎だ。
彼(彼女)は神田川に生息していて、2回見た事がある。恐らく、飼い主に捨てられたのだろう。30センチほどの甲羅は欄干からも見ることができた。一度は河べりで甲羅干しをしているところ、一度はゆうゆうと泳いでいるところ。
今朝の水量の勢いで東京湾まで流されてしまったか。
また会いたいものだ。
ドラティ指揮ロンドン交響楽団の演奏で、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」全曲を聴く。
ドラティの「くるみ割り」といえばコンセルトヘボウとのものも有名で、こちらはLPで長らく聴いている。コンセルトヘボウのコクのある音色と、ドラティの切れ味のいいリードぶりが素晴らしく、何度きいても飽きない演奏なのである。
ロンドン交響楽団を振ったものは、このたび初めて聴く。オーケストラのドライヴの自在さとリズムのよさはコンセルトヘボウ盤と同様だが、細かいテンポの揺れがこちらにはある。そして、木管楽器がときに眼前に浮かび上がるようなところがいくつもあり、清冽さにハッとさせられる。これはマーキュリーの録音方式の効果でもあるのだろう。冷え冷え開けたてのコーラのように、生き生きと泡立つ。
雪のワルツの合唱は女声。ここは児童合唱のほうがいい。好みの問題である。よって、ここはコンセルトヘボウがいい。
後半も好調。魔法の城でのハープは粉雪のように煌めく。ヴァイオリン・ソロもいいし、クラリネットは弾んでいるし、ファゴットは回転が速いし、オーボエは冴えているし、ホルンは快活だし、チェレスタは神秘的。すべての楽器が精彩を放って、おとぎの世界を織りなしている。花のワルツで思わず泣きそうになった。。
この演奏は全体を通して、コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏に引けを取らない。オーケストラの技量も。落ち着きのコンセルトヘボウか、闊達なロンドンか。どちらをとるかは好みである。私は、ロンドンのほうが好きだ。
1962年7月、ロンドンでの録音。
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