ミュンシュ指揮ボストン交響楽団の演奏で、チャイコフスキーの交響曲6番『悲愴』を聴きました(1962年3月、ボストン・シンフォニーホールでの録音)。
これはミュンシュらしい目鼻立ちのクッキリした演奏。
練り絹を思わせる蕩けるようなストリングスと、野花のように屈託のない木管、そして絵に描いたような青空を思わせるブラスセクションとのコントラストがいい。
とりわけ、マーチは威風堂々としているし、打楽器もムチのようにしなっていて、高揚させられます。終楽章は峻厳。
ミュンシュのこの曲を初めて聴いたけれど、センチメンタルは控えめ、いささかビターなチャイコフスキーに仕上がっていて、こういうのも一興だと感じました。
それにしても、この頃のボストン交響楽団は素晴らしかった。
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