シューマン ピアノ協奏曲 リヒテル(Pf) ロヴィツキ指揮ワルシャワ・フィル今日は「埼玉県民の日」。県内の公立学校は休み。そういうわけで私も休んでみた。会社は東京なので全然関係ないのだが、まあいいのだ。
子供とどこかへ遊びに行こうと思ったが、友達と先約があるということで、仕方なく(?)CDを買いに。ねらったわけではないが、水曜はHMVのポイントが2倍の日。
リヒテルのシューマンと、ボロディンSQのドヴォルザーク、レヴァインのバッハを購入。
早速、シューマンを聴いてみる。
リヒテルのピアノはいつもてらいがないが、このシューマンも実にオーソドックス、というか中庸だ。ほぼストレート一本やり。ピアノの音が美しい。クセがなく、適度な重量感と輝きがある。安心して聴いていられる。
謙虚でありながら堂々とした演奏であるゆえに、この作曲家特有の、ほとばしる幻想味が濃厚になるようだ。
終楽章は、無機的な繰り返しが多いので演奏者はとまどうことがあるというが、この繰り返しがなんとも言えずいい味を出していると思う。煮え切らない、優柔不断な、とりとめのない楽想がたゆたうところ、シューマンの醍醐味のひとつだ。
ロヴィツキの指揮は、朴訥な響きながらスタッカートをやけに強調していて、キレがある。誠実に伴奏に徹しており、これはなかなかの聴きものである。
カプリングが序奏とアレグロ・アパッショナートとノヴェレッテ、トッカータ、森の情景とぜいたくだ。これ1枚あれば、一晩楽しく呑めそう。
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無題 - rudolf2006
Re:rudolf2006さん、こんばんは。 - 管理人:芳野達司
コメントありがとうございます。
リヒテルのシリーズですが、今日久々に買ってみました。これは、協奏曲をはじめとして盛りだくさんで、かなりオススメです。
モノラル録音も含まれていますが、全体的に音に不満はありません。
「序奏とアレグロ・アパッショナート」も、いい演奏です。むしろ協奏曲よりも覇気があって、映えているかもしれません。
「トッカータ」などソロの演奏も、安定していてとても聴きごたえがありました。
このシリーズ、もう少し買い揃えたいと思いました。
2007.11.14 21:51
無題 - sweetbrier
Re:sweetbrierさん、こんばんは。 - 管理人:芳野達司
コメントありがとうございます。
シューマンは、ロマン派のなかでも好きな作曲家のひとりです。
ことに、この「森の情景」は大好物です。
1曲ずつ標題がついているあたり、ブンガク青年のシューマンらしく、形式ばらない自由さも魅力のひとつです。
この曲を聴いていると、グリムの童話に出てくるドイツの深い森を連想します。おとぎ話が始まるような語り口の冒頭から引き込まれます。
リヒテルのものはルービンシュタインと並んで、名演奏といえると思います。
リヒテルの「四季」も聴いてみたいですねえ。
2007.11.17 00:02
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