シャイー指揮ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏で、シューマンの交響曲2番を聴く。
(2006年10月、ライプツィヒ、ゲヴァントハウスでの録音)。
ジャケットには「マーラー編曲」とあるけれど、普段演奏されているものとあまり変わりない。チョビッと手を加えた、という感じ。「展覧会の絵」の編曲版はいろいろあり、その中でラヴェルとストコフスキーとの違いみたいな違いはない。違いは言われなくてもわかるが、些細なこと。具体的には、特定の箇所にティンパニを増強したり、管楽器を抜いたり、強弱の変化が大きかったり。
ご興味あれば、スコアを参照してください。
シャイーはこの曲を2度録音している。最初はコンセルトヘボウと。その演奏と、大差はない。目指すところは、オーソドックスにして優雅なシューマン。シノーポリ(ウイーン)のような切れ味とか、カラヤンのような豪奢さは求めていない。極めてまっとう実際的であり、シューマンの狂気を感じさせない演奏。
これがシューマンのあるべき姿だとすれば、ワタシの40年に渡る妄想は崩れ落ちる。それはまあ、どうでもいいが。
ヴァイオリンの対抗配置。
真面目人間シャイーの面目躍如たる演奏ではあると思う。
春。
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