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シフ、シューマン"交響練習曲"

2016.08.28 - シューマン

ma


アンドラーシュ・シフのピアノで、シューマンの交響練習曲を聴く(1995年1月、オーストリア、シュロス・モンデシーでの録音)。


シューマンのこの曲には遺作の5曲があり、それらの扱いがピアニストによって異なるところが面白い。

遺作を入れていないのは、ルービンシュタインやポゴレリチ。まとめて入れているのはリヒテルやポリーニ。ばらして挿入しているのはアシュケナージ。順番を変えて入れているのはキーシン。
そして、5曲の遺作を、フィナーレの後に導入しているのが、このシフ。

このやり方は、遺作があたかも別の作品であるようで、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲における「大フーガ」を思い起こさせる。

だから、いつものように花火大会のような派手な終わり方をしない。煌めく星空のような余韻を残しつつ、消えるように終わる。
遺作の5番ほど、清冽で幻想的な音楽は、そうそうない。この世でもっとも好きな曲のひとつ。

これがフィナーレとなっているので、曲に対するイメージがガラッと変わる。衝撃的ですらある。










ma
 
屋根の上のパーティ。








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