シューベルト「交響曲第9番」 ショルティ指揮ウイーン・フィル冷麺。
義理の母が岩手に見舞に行った際のおみやげである。ありがたい。
キムチを多めに入れるのがならわし。あと、付け合わせにはトマトやキューりなどの夏野菜がいいようだ。
ウチの家族は「麺がゴムのようだ」などと言って積極的に食べようとしないので、ひとり、二日連続で食っている。
埼玉はすごい雷雨で、いま二度目の停電から回復した。こんなに激しいのは初めてかもしれない。
冷麺とか言っている場合ではないかもしれないが、どうしようもないもんな。
ショルティの「ザ・グレート」は、冷麺のように清涼な演奏。昔から好きなものだ。
ウイーン・フィルの響きがとてもスリムで涼しげ。それでいて、コクのあるキメ細かさも兼ね備えている。普段は暑苦しいと言っているわけではない。
ショルティは以前はウイーン・フィルをきゅうきゅうと締め上げたと言われている。この演奏を聴くと、おおらかで自然な流れがあるので、切羽詰まった感じはしないものの、響きそのものはけっこう絞っているんじゃないかな。
80年代以降のショルティは、だいぶ丸くなった。このフォームのスリムさは、昔ながらの感性。そのうえにスケールの大きさという円熟味が付け加わった。
ラストは、録音当時に流行ったディミヌエンドで決めている。この演奏には合っているように思う。
1981年6月、ウイーン、ゾフィエンザールでの録音。
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