山科けいすけの「C級さらりーまん講座」を読む。
4コマ漫画の巨匠は少なくないが山科はそのひとりだと思う。丸みを帯びた絵に愛嬌があり、ことに女性がとても可愛らしい。
ストーリーは流れがよく、起承転結がキッチリしており、なにより笑える。4コマ漫画だと量をこなさなければならないのでアイデアをひねり出すのは大変な苦労だと思うが、それにも関わらず駄作は少ない。じつに安定して面白いのだ。
ひとつ紹介する。「長所」。
上司が部下をほめることによってやる気を増進させる管理術を実行する。
営業には契約をとってきたことをほめる。事務には報告書の出来栄えをほめる。
なにもないヒトには仕方がないので耳の形をほめる。
…絵がないと面白さは伝わらないな。
ウイーン・コンツェルトハウスの八重奏曲。この曲は、シューベルトの宝の山のなかでも好きな曲のひとつ。常に上位5つのなかにはいれたい作品なのだ。
世評が高い演奏でもあるので、すぐ聴くのはなんだかもったいなく、購入してからちょっと熟成させてからオモムロに取りだしてみた。
じっくりと3回聴いてみる。うーん、普通である。いいところはあるもののとびきりの出来ではない。
ウラッハのクラリネットは相変わらずウインナ・コーヒーを思わせるような濃い味を出しているし、フライベルクのホルンはまったりとしていてこれも「ウインナ」の名に恥じないものだ。
でもそれらはソロの場面になると顕著だが、合奏としてはひとつの塊となって混濁しており、冴えたものとは言い難い。これは録音のせいではないようだ。もっとも、こういうモッサリしたスタイルがウイーン風といえるのだろうが、その反面シャープさに欠けるし、なにより工夫に乏しい演奏であるように感じた。落ち着いた演奏であることは間違いないが。
ちょっと期待しすぎたのかもしれない。
ウィーン・コンツェルトハウス弦楽四重奏団
ウラッハ(Cl)
エールベルガー(Fg)
フライベルク(Hr)
ヘルマン(Cb)
1951年、ウイーン・コンツェルトハウス・モーツァルトザールでの録音。
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