汐澤安彦指揮、足立シティオーケストラの演奏会に足を運びました(2023年3月5日、ギャラクシティ西新井文化ホールにて)。
汐澤さんの音楽を聴くのは、約1年ぶり。世界的に見渡しても、今もっとも聴きごたえのある指揮者のひとりだと思います。
彼の音楽の魅力を端的に言うことは難しい。音が力強いとか、流れが自然、などということだけではない何かがあるように感じ、もどかしい。
この日はとくに「モルダウ」とシューマンの1楽章に感銘を受けました。いや、感銘を受けたというような生易しいものではないかも。
音楽を聴いて背筋が痺れるのと、実際に落涙するのとはいささか距離があるように思います。「モルダウ」とシューマンは後者でした。とりわけ、モルダウのような100回くらいは聴いたのじゃないかというような曲を、いま生まれたかのように突きつけてくる汐澤さんのパワーに圧倒されないわけにいかなかった。
アンコールはエルガー「エニグマ変奏曲」からニムロッド。しっとりしていて、誇り高い演奏でした。
集合写真、後方の左から3人目が汐澤さん、前方真ん中がこの公演に招待してくださった大神田さん。
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