ミヒャエル・ザンデルリンク指揮ドレスデン・フィルのコンサートに足を運びました(2019年7月3日、サントリー・ホールにて)。
ブラームス ヴァイオリン協奏曲
ヴァイオリン:ユリア・フィッシャー
交響曲1番
フィッシャーのヴァイオリンは、軽やかでしなやか、まるで天空を舞うかのよう。線は細めだけれど、オーケストラの音量に負けない強靭さも併せ持つ。
それにしても、なんてチャーミングなブラームスだろう! みずみずしく芳香ある空気は大ホールいっぱいに満たされ、音楽を聴く喜びに震えました。
知る限りでは、ハーン/サロネン以来の名演。
オケは第1ヴァイオリンが4プルト、コントラバス6名。
交響曲は、若々しくてスリム。痩せていた頃のブラームスを想起しました。
ザンデルリンクは随所に細かい味付けを施していたようです。とりわけ、終楽章序奏部のピチカートにおいては大きく緩急をつけたあたり、幽玄な佇まいがあって面白かった。全体を通してキビキビとしたテンポでもって颯爽と走り抜け、淡麗な後味が残りました。
第1が5プルト、コントラバス6名。
ドレスデン・フィルは、個々の奏者の技術力は東京のプロオケと大差ないと思われます。ただ、音が断然まろやかで柔らかい。これはどこから来るのだろう。楽器なのか、力量なのか、はたまた風土か。
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