綾辻行人の「特別料理」を読む。
彼の作品は、なんとか殺人事件という題名のミステリーを何冊か読んだことがあるが、短編を読むのは初めて。
大学のコンパでフジツボをムシャムシャ食っていた大学助手。その様子に興味をもった紳士が彼にあるレストランを紹介する。大学助手は、やがてその不思議なレストランにはまっていく。
これは、エグイ。ゲテモノ食いのオンパレードである。
主人公のゲテモノ食いは、自分で作ったカレーのなかにゴキブリが混入していたことに発する。一口食べて違和感を感じるが、やがて「俺はゴキブリを食べている!」という達成感を覚える。そしてそれはだんだんとエスカレートしていく。そんな彼は不思議レストランの常連客になり、やがて。。。
ポリーニのピアノで、ベートーヴェンのピアノソナタ24番「テレーゼ」を聴く。
昨日に紹介した「熱情」と同様に、このCDにはこの曲もセッションとライヴとの2通りの演奏が収録されている。
ライヴのほうはテクニックが破綻しているため薦められないが、セッションのほうはいい。
ベートーヴェンが血気盛んだった、いわゆる中期に作曲されたものだが、つつましくて愛らしい音楽である。ポリーニは心を込めて丁寧に弾いている。
中低音の響きはこもりがちなものの、高音がクッキリと鮮やかであり、清廉さがある。また弱音の扱いが素晴らしく、小さいだけではなく音がピーンと張っている。
ベートーヴェンのソナタとしては小品であるが、聴いている間、とても充実した時をすごした。
追伸:
「熱情」は、このディスクに関してはライヴよりセッションのほうが、演奏・録音ともにいい。
2002年6月、ミュンヘン、ヘラクレス・ザールでの録音。
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