オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団の演奏で、ベルリオーズの「幻想交響曲」を聴きました(1960年12月、ニューヨーク、マンハッタン・センターでの録音)。
1976年録音の演奏に比べて、こちらはより引き締まっているように感じます。壮麗でありながら、峻厳でもある。
オーマンディの録音は、おおまかに言えばステレオ以降はCBS(コロムビア)時代と後年のRCA、EMIとに大別されるようですが、CBSのものが往々にしてキレがいい。RCAとの年代差はそんなに大きくないから、彼のスタイルが変わったと云うよりも、録音の按配によるものかもしれません。
1楽章の堂々たる威容、2楽章の弦楽器の洒落たポルタメント、3楽章の各種木管楽器によるコントラストの妙、4楽章の硬くて勢いのあるティンパニとトランペット、5楽章の腹の底に響く低弦と天空を舞うピッコロ。聴きどころは多いです。
いい演奏だと思います。
パースのビッグムーン。
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