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レーゼル、ブラームス"パガニーニの主題による変奏曲"

2016.09.19 - ブラームス

ma

 

レーゼルのピアノで、ブラームスの「パガニーニの主題による変奏曲」を聴く(1974年、ドレスデン、ルカ教会での録音)。


パガニーニのテーマとは、例のアレ。カプリースの24番、華やかにして悪魔的なあのメロディー。この曲をテーマとした有名な変奏曲は他に、ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」がある。

さてこの曲、変奏曲としては同じ作曲家の「ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ」よりも技巧的には難しいものと思われる。ブラームスのピアノ音楽のなかで、一番派手かも。変奏によっては、ラフマニノフもかくや、と感じる。1巻と2巻にわかれており、それぞれ例のテーマで始まる。この演奏では合わせて23分程度。

華麗な音楽だが、全体を通しての音楽の深み、広がりはヘンデル・ヴァリエーションが上をいくのじゃないだろうか。

レーゼルの演奏に隙はない。硬い音色を基調に、目覚ましいテクニックでもってバリバリ弾いている。音が明晰だから、ひとつひとつが粒だっている。素晴らしいピアノ。










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屋根の上のパーティ。








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Comment

レーゼルらしいパガニーニ - yoshimi

こんにちは。
ヘンデル変奏曲よりも、パガニーニ変奏曲の方が技巧面ではずっと難しいです。
パガニーニの方は、高難易度の技巧練習曲という性格もあるように思います。
曲としては、ヘンデル変奏曲の方が味わい深いものがあるので好きですが。

レーゼルは、テンポは速くはありませんが、音を全てきっちり弾いていますので、綻びがありませんね。
近頃は、(ショパンのエチュードと同じく)表情豊かにいかに弾くかというのが流行っているように思います。
それに比べると、レーゼルは楷書的な演奏ですが、レーゼルらしい生真面目さがよく出ていて、こういうかっちりとした演奏も良いのではないかと思います。
2016.09.19 Mon 21:03 URL [ Edit ]

おっしゃる通りです。 - 管理人:芳野達司

yoshimiさん、こんにちは。
やはり、パガニーニのほうが難しいですか。素人目にもそう感じました。
そう、レーゼルの楷書書きのスタイルがとてもいいのです。最近でもそうだと思うのですが、70年代だとそれを顕著に感じます。
抜群のテクニックと淡い情感の迸りは、彼独自のものですね。
現在最高のピアニストのひとりだと思います。
2016.09.19 22:06
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