忍者ブログ

ルプー、ブラームス"ピアノ・ソナタ3番"

2017.04.14 - ブラームス

ma




ラドゥ・ルプーのピアノで、ブラームスのピアノ・ソナタ3番を聴く(1981年7月、ロンドンでの録音)。


これはデリカシーたっぷりな演奏。

この曲は、青春の若き血が暗く渦巻いて燃えたぎる音楽であって、3楽章なんか、いささか暴力的なところもあるんだけど、ルプーはそうやらない。変化に富んでいる。

1楽章は、出だしこそ激しいけれども、第2主題は落ち着き払って、丹精込めて、じっくりと弾いている。濃淡のメリハリをきちんとつけていて、それがいたって自然に聴こえる。この柔軟さが、ルプーの持ち味。
2楽章は、まるでなにかに達観したような佇まい。澄んだ空気のようでもあり、無理やり封じ込めた情念のようでもある。高い音が星のきらめきのよう。
3楽章は、昔に好きだった曲で、いまも好きではある。ツィメルマンとかゲルバーはわりと激しくやるけれど、ルプーはだいぶ抑制している感じ。しっとりしていて、美しい。テンポの細かな変化がみられる。
4楽章は、短い楽章だけれども、やはり強弱の変化を多くつけていて、表情がたっぷりとしている。
5楽章は、第2主題がとてもロマンティックであって、それをほどよく湿り気を帯びたタッチで、夜の香気や、ときには春の草花の彩りを添えて弾いていて素敵。








ma
 
パースのビッグムーン。








PR
   Comment(0)    ▲ENTRY-TOP

Comment

コメントタイトル:
投稿者名:
Mail:
URL:
投稿内容:
Password: ※1
Secret: 管理者にだけ表示を許可する※2
※1 パスワードを設定するとご自分が投稿した記事を編集することができます。
※2 チェックを入れると管理者のみが見ることのできるメッセージが送れます。
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
4 5 6 7 8 9
11 12 13 14 15 16
18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ポチっとお願いします(´_`\)  ↓ ↓ ↓
最新TB
カテゴリー